紹介されている本より長生きしそうな書評ブック
スーパーエディター・ヤスケンこと安原顕がプロデュースした文庫本ガイド。 出版されたのは1988年だが、今なお色あせない豪華な執筆陣によるお薦めがぎっしり500冊つまっている。私は中学生のときに本書を買い、知らない本ばっかりだ、と読書好きを自負していただけに、ちょっとがっかりしたことを覚えている。 十五年たった今、再び目を通してみると、さすがに見聞きした本の割合は増えていたが、重度活字中毒者たちの世界は濃厚で奥深いなあ、と改めて感心させられた。 「ある女の子に『あなた、こんな本は中学生の時代に読んでおくものよ』って言われたことがあるけれど、僕は大学生になってから読んだのでした。おはずかしい」という書評コメントに触発されて、フロイトの「夢判断」を大きく丸で囲っているガキンチョだった自分に、ひとりウケてしまった。 本棚の片隅に置いておけば、何年かに一度ひっぱりだす度、新たな発見が期待できる一冊だ。
角川書店
|