伝記?旅行記?
ラッフルズの辿った道筋を、実際に筆者も辿り、 ドキュメンタリー風にその生涯を綴った書。 他の伝記にはない独特な視点は持ち合わせている。しかし、その場所を訪れることによって、ラッフルズについて これといった新しい解釈がされるわけではなく 単なる旅行記として読めば面白いのかもしれないが 焦点がややぼけていることは否定しがたい。
ラッフルズへの共感
著者がラッフルズの足跡を訪ねるというスタイルの伝記。人類学者でもある著者がラッフルズに寄せる共感が、行間に滲み出ているようだ。 著者独特の語り口に、思わず引き込まれることもしばしば。 ジャワ島の住民は、イギリス人が白人であるとは思わなかったという。なぜなら、彼らが見たのは酔っ払った水兵ばかりで、赤ら顔だったからだ・・云々。 また十九世紀には、黒人は肌の色ゆえに赤面しないと考えられていたなどという奇怪な話も随所に盛られていて、読んでいて飽きない。
凱風社
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