サラリーマン生活20年にして、11回の転職を重ねてきた著者は、現在、UFJ総合研究所の主任研究員や企業年金研究所取締役などとして「半フリー」的な活躍をしている。そこに至るまでの11回の転職を、転職する側の立場から事細かに描いている。仕事をしてきた企業の雰囲気や、そこで感じたことなどを、ここまで書いていいのかと心配になってしまうほど、有り体に描いている。 人材の流動化が進んでいるとはいえ、これほどの転職歴を持つ人は、まだ少ないだろう。しかも、日本企業も外資系企業も、はたまた企業の倒産までも経験し、単独での転職もあればグループ単位の企画持ち込み転職もあり、情報を得た方法も新聞公募やヘッドハンティングと、あらゆるパターンを経験してきた著者である。その履歴や職業観を通して、会社と自分との距離を見直すことができるに違いない。 また、著者は「多重転職者のハンディキャップ」についても公平な目で描いている。「精神的な拠り所は、自分の『仕事』に対するプライドということになり、会社へのプライドと自分のプライドは完全には重ならない」と書いているとおり、転職を多く繰り返した人ほど、会社と対等な立場で自分という商品をとらえる必要がある。自分の商品価値を高めるために転職を活用してきた著者の考え方から学ぶべきことは多い。また、各章の終わりに転職の心得がまとめられている。実際の転職者でなければ気づかないポイントが網羅されており、参考になる。 著者の目を通し、飾りなく描かれた大手の日本企業や外資系企業の様子は、野次馬気分で読んでもおもしろい。さまざまな企業文化を疑似体験しながら、自由に働く魅力を認識することができるだろう。(朝倉真弓)
素直にすごい!
素直にすごい!と思う。
20年で11回つまり12社ということは、
二年弱で職場を変わるということ。
人事異動より頻繁な回数。
真似はしたくないし、出来ないとは思うが。
山崎氏は最初の職場三菱商事でやりたい仕事を見つけている。
やりたい仕事が見つかるというのは結構稀有で恵まれていると思うが、
そのやりたい仕事が出来る職場にはあまり恵まれたとはいえない。
そこに妥協しなかったからこそこれだけ転職を重ねたわけで、
今の評論家的なポジションを築いた。
自分の思いに対し真っ直ぐな人だと思う。
まぁ、真似は出来ないけど…
転職前の頭の整理になる本
筆者は東京大学卒、三菱商事出身の資金運用のプロとして、
数々の企業を渡り歩いてきた人物です。
他の評者も指摘している通り、本書では、サラリーマンとして一流の
特別価値の高い経歴を持った人物の転職作法が述べられています。
このため、社会的価値の高いキャリアを持たない私のような者にとっては、
彼の転職方法はあまり参考になりませんでした。
(ヘッドハンターの利用法、給与の交渉法など色々な面で)
けれども、頭のいい筆者の冷静な転職観は、私自身の
転職に対する意識、考え方、仕事に対するスタンスを整理するのに
非常に役立ちました。
転職者にネガティブなイメージを与えがちな世間の価値観に
押し潰されないためにも、転職で極端に大幅な下降の無い筆者の収入や
社会的地位の変遷を知り、各転職時の筆者の楽天的な態度に接すれば、
非常に勇気をもらえるのではないでしょうか。
(もちろん、特別な能力あってのことですが)
転職について真剣に悩んでいるサラリーマンにとって、読んで損の無い本
だと思います。
おすすめ05-14
11回も転職に成功した筆者が転職に至った理由及び転職活動の 具体例を書いている。そして転職は以外に簡単だからがんばれと エールを送るものだ。 しかし、筆者は各金融機関において非常に高い成績を上げている。 運用成績はよいし、経営方針について社長に意見をいえるほど 精通している。能力的には普通のサラリーマンとは比較にならない。 また、退職金・給与についても述べられているが、金融業界ということ を考慮しても高すぎる。恐らく筆者は、メーカー勤務の方と比べて 生涯賃金は3,4倍を稼いでいるだろう。 筆者の例はエリートのレアケースである。万人向けではないが、 11社の会社説明は詳細でありその点は大いに参考となる。
模索中の転職人生
43歳で11回の転職 この本を読むと本人の意志以外で転職したケースもあるのが分かる 本人も成功ではあるが大成功ではないといっているのは 食べていけてるから成功で、将来を考えるとまだ大成功かは不明だからだろう著者からは出世欲や、お金に対する執着が感じられない そこがサクセスストリーになれない原因か? 倒産した山一證券の最期が、生々しい現場の様子を伝えてた
流動化がなされた労働市場での本当の転職
一言で言うとやなやつですね(笑)。尊大なエリート主義と、実力と努力と言う聖なる剣で他人を裁断する傲慢さ。 でも、単純に否定は出来ない。 日本型資本主義社会・共同体という労働の流動性が低い市場で、転職するということ、そして外資に代表されるイメージである流動性の高い労働市場で、独立自尊を持って「労働力」を売る、そしてその質を自分ひとりの力で高め守り抜く孤高の労働者を貫くということが、じつは「こういうことなんだよ!」と知らしめている気がする。ある意味ぬるま湯につかった仕事をする日本株式会社のサラリーマンや英語しか出来きないなんちゃって外資の人には耳が痛い本だろう。彼の耐えざる努力と変化に対する耐性、そして「自分の信ずるところを持つ」というおよそ一般のサ!ラリーマンから遠いところにある「ほんもの」には頭が下がります。 彼の傲慢さは、その裏返しの孤独と清廉潔癖な理想主義を示しているのだと思う。また、労働市場の流動化が達成されている世界で、真に独立自尊の労働者とは、かくあるべきなのかもしれない。と言うのは言いすぎか(苦笑)。僕は、この次々に変動していく生活環境で、自分自身を見失わないでいられる著者の精神構造が、「どうやって形成されたのか?」が不思議でならない。日本人は教育のせいか伝統のせいか、環境に合わせるのは得意だが、環境を否定して、環境を作る・選ぶのは不得意だと思うんですよね。何で、彼は、できるようになったのか?。疑問です。 それと転職への参考として読むならば、「転職のモデルケース」として、金融は全然両般的ではないのは、考慮すべきだろう。金融関係のエリートで、次々に転職を繰り返す例は、よくあります。本当は管理部門やメーカーなどの転職の方が、一般例では、よいのでしょうけど。
文藝春秋
転職哲学―気分良くはたらくための考え方 仕事のタブー300連発! (幻冬舎文庫 や 16-1) リスクとリターンで考えると、人生はシンプルになる! ビジネスマン あなたの市場価値―これが21世紀のスタンダードだ! ダメだ!この会社―わが社も他社も丸裸
|